睡眠不足が肌を老化させる？睡眠による肌の老化防止

寝不足続きの肌に、どんな高価な化粧品を使っても、ビタミンCの入った食品をとっても肌の若返りはとても難しいのです。
まずは肌の老化防止を促す「睡眠」の大切さについて知っておきましょう。
睡眠が大切である最大の理由は「肌は寝ている間に再生する」という点にあります。
肌の表皮の奥にある基底層というところで「ターンオーバー」の始まりとなる細胞分裂が起こり、肌が生まれ変わるのですがこの細胞分裂は主に睡眠時間に行われるのです。

人が起きて活動している日中には、血液の流れがほとんど脳に集中しています。
そのため、肌には栄養が行き渡りません。ところが睡眠中は体の各所に血液が流れ始め、肌にも栄養が行き渡り、細胞分裂の準備が整うのです。
睡眠不足だと肌がくすんだり、化粧ノリが悪くなったりするのは、この肌の再生が十分に行われていない証拠なのです。
平日の寝不足を補おうと週末に寝だめする人もが多いのですが、体の疲労はそれで取れても、肌の生まれ変わりにはつながりません。
また寝不足で通勤電車で寝て解消しようとする人もいますが、細切れ睡眠では肌が生まれ変わっている時間もありません。
若返り肌を手入れるためには「しっかりとした睡眠」をすることが大切なのです。

肌の生まれ変わりを促すためには、睡眠の質もとても大切です。というのも夜眠っている間に成長ホルモンが分泌されることで、肌の修復作業を行われるのですが、眠りが浅いこと、このホルモンの分泌が妨げられてしまうのです。
特に寝始めの「３時間」に成長ホルモンの分泌が盛んになるため、その時間の睡眠の質をいかに良くするかがポイントになります。
それにはまず。質の良い睡眠を得るための就寝時間や環境に気を配ることが大切です。

6〜７時間睡眠を行えば、遅寝遅起きをしてもいいと思っている方も多いのではないでしょうか？肌の再生は夜10時から深夜2時に行われます、
その時間を「肌のゴールデンタイム」といい。その時間に熟睡していることが理想的だと言われています。
これは昔から人間の体は日の出とともに起きて、日没とともに寝るという体内時計が刻まれており、それに従った生活が望ましいという説に基づいているのです。
とはいえ現代社会でこれを実践をするのは簡単ではありません。現実的にできる範囲として、「午前0時〜0時半までには寝る」ようにすると良いでしょう。
成長ホルモンは体内時計の影響を大いに受けます。就寝開始時間が毎日異なるとスムーズに分泌されなくなります。
就寝時間を毎日一定にすることを心がけると良いでしょう。

日が落ちて目に入る光の量が減ると、眠りを促すメラトニンというホルモンが分泌されます。夜になっても明るい照明の部屋ではメラトニンの分泌が妨げられています。
眠りに入りやすいように寝る「１時間前」から照明いを暗めにし、リラックスタイムを保つことが大切です。

仰向けに寝たときに、正しい姿勢で立っているときと同じカーブになるように、頭と首を支えてくれるのが自分に合った枕です。
一般的に女性の場合、首の後ろに当たる部分の高さが7ｃｍ前後、後頭部に当たる部分が5cm前後の高さの枕が理想です。
枕が低すぎると頭部への血流が悪くなり、目がさめると顔が浮腫んでいるということもありえます。
また、首が安定しにくいことにより、頸椎が支えられず、頭痛の原因になることもあるため要注意です。

寝る前に軽くストレッチやヨガを行うと、心も体もリフレッシュでき、快眠効果があります。
息が上がらない程度の軽い運動を行うことで、熟睡しやすくなります。

特にリズム系の運動を5分以上続けることでセロトニン神経が活性化し、セロトニンを増やすことで睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を促すこともできます。
すると、適度な疲労を感じることによって睡眠の質も良くなると言われています。

人間の体温は36〜37度前後と言われています。
この体温は夜眠りに着く前に徐々に下がり、朝目覚める前に最も低くなります。
そのため、夜眠りに着く前に熱いお風呂に入り体温を上げることは良質な睡眠の妨げになることも。
眠る前に入浴する際には、ぬるめのお湯にゆっくり浸かり軽く温めましょう。その後自然と体温が下がることで入眠までの時間を短くすることができます。
熱いお湯に入った場合、体温を下げるのに時間がかかり、加えて交感神経が刺激され、眠りにつきにくくなることもあります。
熱いお湯が好きな方は、寝る前に入浴するのではなく、寝る数時間前に入るようにしましょう。

いかがだったでしょうか。
睡眠時間や睡眠の質は健康を維持する上で不可欠なことですが、肌の老化を抑えるためにも欠かせないモノといえるでしょう。
肌の老化が気になり始める前に、睡眠時間をしっかり確保し、アンチエイジングを行いましょう。