美肌になるには腸内フローラを整えることが大事!そのしくみと美肌効果とは

腸内フローラの美肌効果

腸内フローラは、お肌の美しさにとっても重要です。乳酸菌などの善玉菌は、腸内でビタミンB1、B2、B6、B12、ビタミンK、パントテン酸、葉酸、ニコチン酸、ビオチンなどを合成したり、生成に関わっていることがわかっています。

例えばビオチンはお肌の角質層のうるおいを保ち、抜け毛も防いでくれるビタミンですが、外から摂取しても、腸内の善玉菌の働きがない限り、体内で吸収できる形にできません。

また、目尻のシワの進行を抑えたり、肩こりを和らげたり、骨粗しょう症を予防したり、更年期障害を軽くしたり、乳がんを予防したりするエクオールという成分は、大豆イソフラボンから腸内細菌が変換してつくります。

日本人の50〜60%はエクオールを作れますが、欧米人では20〜30%の方しかつくれません。日本人でも食生活が欧米化し、大豆食品を食べない若者を中心にエクオールを作れなくなっているそうです。

ビオチンもエクオールも腸内最近がつくる美肌成分なので、腸内細菌の量が少なく、腸内細菌のバランスが悪ければ良い栄養素が作れなくなってしまい、いくら肌にいい栄養素を摂っても美肌効果を得られなくなってしまうのです。

腸内の善玉菌を増やす食べ物

私たちの免疫力や、お肌の調子、性格にさえも関わっている腸内フローラを日々の生活習慣や食べ物で整えることは大切です。そこで善玉菌を増やし腸内環境を良くする食べ物を紹介します。

不溶性食物繊維の多いもの

ごぼう、おから、大豆、いんげん豆、干し椎茸、切り干し大根、さつまいも、かぼちゃなど。便の量を増やし、ぜん動運動を促します。

水溶性食物繊維の多いもの

海藻、寒天、大豆、エシャロット、らっきょう、納豆、ごぼう、アボガド、モロヘイヤなど。便が硬い時、柔らかくしてくれます。不溶性2:水溶性1のバランスが理想です。

ネバネバ食品

ネバリやヌメリがある食品は多糖類という水溶性食物繊維が多く、これが善玉菌をとても増やし、免疫力をあげてくれます。オクラ、納豆、めかぶ、モロヘイヤ、やまいも、さといもなど。

オリゴ糖の多いもの

6gのオリゴ糖を2週間毎日摂取すれば、10%しかいなかったビフィズス菌が2週間で50%に増えた例もあります。玉ねぎやバナナ、はちみつ、大豆、ごぼう、味噌、ヤーコン、アスパラガスなどがおすすめです。

アロエベラ

多糖類がとても多いだけでなく、200種類以上の有効成分をもつスーパーフード。下痢の時は水分を吸い、便秘の時は水分を補給する作用もあります。

植物由来の乳酸菌

植物由来の乳酸菌は胃酸や胆汁にも、簡単にやられずに腸まで届きやすく、自分の善玉菌に活力を与えます。納豆、生味噌、ぬか漬け、キムチ、すぐき漬け、塩麹漬け、粕漬け、ザワークラウトなど。

腸内フローラを悪化させるもの

逆に悪玉菌を増やして腸内フローラを悪化させてしまう生活習慣や食べ物もあります。便秘やガスなどに悩んでいる人は、特に思い当たることも多いかもしれません。順番に見ていきましょう。

肉の食べすぎ

肉のたんぱく質は、悪玉菌が大好きなエサです。近年糖質制限をして肉食を奨励する健康法もあるようですが、ウェルシュ菌、ディフィシル菌などの悪玉菌は動物由来のたんぱく質を分解して有害物質をつくり出すことがわかっています。

動物性脂肪、揚げ物の摂りすぎ

動物性脂肪、揚げ物などの酸化した油も悪玉菌の大好物です。また、脂肪分解のために胆汁酸が多く作られ、そのうち5%は2次胆汁酸という強力な発がん物質になります。

合成保存料、抗生物質

加工食品には、防腐剤や保存料、pH調整剤などが使われすぎています。菌を抑制するための化学物質なので腸内細菌への影響もあります。また、抗生物質は病原菌だけでなく良い菌も殺します。

便秘、便の我慢

大腸での便の滞在時間は12〜48時間。便秘で滞在時間か延びると腸内が腐敗して悪玉菌が繁殖しやすくなります。また、便意の我慢が慢性的になると、直腸が刺激に慣れてしまい、便意が起こらなくなったり弱くなったりしてしまいます。

ストレス

ストレスで交感神経が優位になり不安と緊張が高まると、悪玉菌が増えてしまうことがわかっていて、胃腸の働き自体も落ちてしまいます。

小麦グルテン

品種改良された外国産小麦のグルテンに増えているグリアジンというたんぱく質が、腸壁を傷つけて炎症を起こしやすくしてしまい、大きい分子が腸から血中にいくことでアレルギーを引き起こすリーキーガット症候群が問題になっています。

短鎖脂肪酸を増やそう

腸のアンチエイジング物質として、近年注目されているのが「短鎖脂肪酸」です。食べ物にも含まれますが、腸内細菌が腸でつくり出すものが何より重要です。

短鎖脂肪酸には酢酸、プロピオン酸、酪酸などがありますが、腸内を弱酸性の環境にすることで有害な菌の増殖を防ぎ、腸の粘膜の栄養源になり蠕動運動を促進するので便秘の解消にも効果があります。

そして、短鎖脂肪酸は余分な脂肪の取り込みをブロックし、筋肉に作用して脂肪を燃焼するので、食べても太らない体をつくります。短鎖脂肪酸が増えるとインスリンの分泌も良くなることから糖尿病や糖化にも効果が期待できます。その他アレルギー反応を抑えたり、セロトニンを増やしたり、抗がん、抗炎症などさまざまな効果があるんです。

短鎖脂肪酸を増やす食べ物

水溶性食物繊維

海藻、寒天、エシャロット、納豆、オクラ、ごぼう、アボガド、モロヘイヤなど水溶性食物繊維を腸内細菌が発酵させることで短鎖脂肪酸をつくります。

大麦β-グルカン

世界最古の穀物とされる大麦には、約10%の食物繊維が含まれますが。そのうち半分がβ-グルカンという水溶性食物繊維です。これを腸内細菌が発酵させると、短鎖脂肪酸を劇的に増やせます。

黒酢、お酢、バルサミコ

これらは酢酸という短鎖脂肪酸が多く含まれていて、腸で吸収されると粘膜を回復させ、悪玉菌の増殖を防いでくれます。

レジスタントサーチ

冷やごはん、冷製パスタ、冷麺などに多い消化されにくいでんぷん質です。小腸で消化・吸収されずに大腸まで届くことで、腸内のビフィズス菌などがこのでんぷん質を食べて短鎖脂肪酸を増やしてくれます。

オリゴ糖が多いもの

オリゴ糖を分解するときにも短鎖脂肪酸をたくさんつくります。玉ねぎやバナナ、はちみつ、大豆、ごぼう、味噌、ヤーコン、アスパラガスなど。

腸内フローラを整えて体の内側からキレイになろう

いかがでしたか?美肌といったらスキンケア化粧品の方を重要視しがちですが、体の内側からケアをしてあげることも大事です。

そして、せっかく美肌効果のある栄養素を取り込んでも腸内環境が良くなければ、体の中にうまく吸収されないので意味がありません。

お肌の悩みがあるという方は外側のスキンケアだけでなく、内側からのケアも始めてみてください!

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