スキンケアの基本とも言える肌の保湿ですが、正しい保湿方法を知っている人はほんの一握りだと言われています。
例えば、あなたは”保湿”と聞いて、真っ先に化粧水を思い浮かべてはいませんか?
これからお話することを変な先入観を持って聞かないように、まずその「化粧水=保湿」という考えを捨ててください。
普段自分が行なっているスキンケアをよーく思い浮かべて一度自分のスキンケア方法を見つめ直してみましょう。
保湿に対する間違った5つの常識
まず多くの人がやりがちな間違った保湿の常識をご紹介します。
1.お風呂上がりにたっぷりと化粧水をつける
2.化粧水が蒸発しないように乳液などの油分でフタをする
3.肌に潤いを与えるためにシートマスクをする
4.オイリー肌だから保湿はやらなくていい
5.洗顔料はしっとりタイプを選べば肌の潤いが逃げにくい
この5つの間違った常識に一つでも当てはまった人は、良かれと思って行っていたスキンケアが逆に肌にストレスを与えているかもしれません。
もう一度自分のスキンケアの常識を疑って、間違った常識の真相と正しい保湿ケアを一つずつ確認していきましょう。
そもそも肌が潤うとは?
”肌に潤いを与える”という言葉を普段何気なく目にしていると思いますが、そもそも肌が潤っている状態とはどんな状態のことをいうのかご存知でしょうか?
ほとんどの人が思い浮かべるのは”化粧水”や”乳液”などによる保湿だと思いますが、肌が潤うとは肌みずからが保湿物質をつくり、角層内に水分を蓄えておける状態を指します。
角層内の水分は「皮脂」「天然保湿因子」「セラミドなどの角質細胞間脂質」の働きで守られていますが、その中でも80%以上の水分はセラミドなどの角質細胞間脂質がキープする役割を担っているので、肌の潤いにおいてセラミドなどの細胞間脂質が重要な鍵を握っていると言えます。
つまり、本当の”保湿”とは体の外から水分を取り入れるのではなく、体の内側から発生する水分を肌の中に留めておける状態のことを言うのですね。
以上を踏まえて、先ほどあげた保湿に対する間違った5つの常識を見ていきましょう。
5つの間違った常識と解説
お風呂上がりにたっぷりと化粧水をつける
お風呂あがりに化粧水をたっぷりとつけて、肌の乾燥を防ぐという人が多いと思いますがこれは間違った常識。
確かに化粧水をつけると肌は一時的には潤ったように感じますが、すぐに蒸発して乾燥してしまいます。しかもこの時に肌内部の水分も一緒に奪って蒸発させてしまうので、余計に乾燥を招いてしまうのです。
唇が乾燥している時に下で舐めて時間が経つと、余計に乾燥しますよね?それと一緒のことが肌でも起きているのです。
化粧水をつけた後に乳液などの油分でフタをする
化粧水をつけるだけでは蒸発するなら、乳液をつければ肌に潤いを閉じ込められるのではと考える人も多いでしょう。
しかし、これも間違いです。
乳液を構成しているのも50%〜70%が水分、10〜20%が油分なので、割合的にもそもそも水分が構成要素の大半を占めているので、水分の蒸発を防ぎきれません。
しかし、ここにセラミドなどの水分を保持できる成分を配合した乳液なら、肌の水分保持力を上げて多少は水分の蒸発を防ぐことが出来るでしょう。
肌に潤いを与えるためにシートマスクをする
化粧水をたっぷりと含んだシートマスクで肌の奥まで化粧水などを浸透させようとする人がいますが、これも肌の”保湿”という役割においてあまり有効ではありません。
というのも、そもそも肌の表面の角層には水分を弾くバリア機能が存在するため、角層の奥にまで浸透することはないからです。
オイリー肌だから保湿は必要ない
オイリー肌の人は元々顔がテカリ気味だから保湿や油分は必要ないと考えがちですが、これも間違い。
なぜなら保湿不足、水分不足の肌は逆に顔のテカリが目立ってしまう上に、角層のバリア機能が低下して大人ニキビができる原因にもなってしまうからです。
オイリー肌という人こそ、保湿はしっかりしなければいけませんね。
洗顔料はしっとりタイプを選べば肌の潤いが逃げにくい
市販の洗顔料にはしっとりタイプやさっぱりタイプがあり、しっとりタイプの方が肌の潤いが逃げにくいと考える人もいるみたいですが、これも間違い。
しっとりタイプには油分が配合されていて、すすぎ流した後でも油分が肌に残るため肌がしっとりしたように感じます。しかし肌に油分が残っていると毛穴を詰まらせてしまったり、化粧品の浸透を妨げてしまうため、洗顔はしっかりと汚れを落とすことに注力するべきでしょう。
いかがでしたか?
歳を重ねるごとに肌のカサつきが酷くなってきたという方は、日頃のスキンケアや”保湿”に対する考え方が間違っているのかもしれません。
10年後の自分はどんな状態でいたいのか。
歳を重ねても肌の衰えを知らない美魔女になりたいというなら、今一度ご自分のスキンケアを見直してみましょう。