シミができる原因「過脂化脂質」とは

そもそも過酸化脂質という言葉自体に、あまり聞き覚えがないという人も多いのではないでしょうか。しつこいシミの原因にもなる過酸化脂質、まずはこの物質がどのようなものなのかということを解説していきたいと思います。

過脂化脂質とは、簡単に言えば酸化した脂質が体内に溜まってしまう状態のことを指します。体内で活性酸素が働き、コレステロールの中に含まれる不飽和脂肪酸が酸化されると生み出されます。

あまりイメージがわかないかもしれませんが、私たちが普段口にする食用油でもこの現象は起こります。油を使ったまま放置してると、異臭と共にどす黒い色になりますよね。これは脂が酸化し、過酸化脂質になった状態です。

この過脂化脂質は、以前からアンチエイジングの観点からはもちろんですが、ガンや動脈硬化を引き起こす物質として非常に問題視されていました。

この過脂化脂質が肌で起こってしまうと、シミの原因となるメラノサイトも影響を受けます。そうして過脂化したメラニン色素が生まれてしまうことで、ケアしてもなかなか改善しない頑固なシミが出来上がってしまうというわけです。

過脂化脂質は頑固なシミの原因になることはもちろんですが、他にも肌に様々な悪影響を及ぼします。例えば肌の潤いを守ってくれるために大切なヒアルロン酸、過脂化脂質はなんとこのヒアルロン酸を破壊してしまうんです。

そのためシミはもちろんですが、肌の潤いやハリがなくなったりと、あらゆる肌トラブルが引き起こされるようになってしまいます。過脂化脂質は、私たちの身体においてまさに百害あって一利なしというわけです。

過脂化脂質が原因で、なぜシミはできてしまうのでしょうか。ここではそのメカニズムなどを解説していきます。

過脂化脂質は、シミの原因となるメラノサイトに影響を及ぼします。肌は紫外線を浴びシミの素であるメラニンができても、ある程度ターンオーバーによってシミになる前に体外へでていきます。

しかし過脂化脂質と合わさってしまったメラニンは、通常よりも濃く、そして強いシミになりがちです。強いシミというのは要するに、ターンオーバーによって剥がれ落ちて行かずに肌の上に残ってしまうということ。そのため過脂化脂質の影響を受けると、濃いシミが肌にこびりついてしまったような状態になってしまうんです。

そもそもなぜ、過脂化脂質は体内に発生してしまうのか、なにが原因なのかということはよくわかっていない人がほとんどでしょう。過脂化脂質は少し前述しましたが、活性酸素によって生み出されます。

この活性酸素という物は、美容などに関心がある人であれば一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。活性酸素は私たちの体の中で生み出されるものであり、ある程度は私たちの身体になければならないものです。しかし増えすぎてしまうと過脂化脂質を生み出してしまうことはもちろんですが、その他にも様々な悪影響を身体に及ぼしてしまいます。

過脂化脂質が原因であるシミを予防するには、どのような対策を行えばいいのか。ここからは具体的な解決方法を紹介していきます。

過脂化脂質は活性酸素によって体内で作られます。そして一度過脂化脂質になってしまうと、それを体外へ出すことは自然にはされません。なのでまずは過脂化脂質を作らないよう、活性酸素を抑制する身体づくりをしていきましょう。

具体的には抗酸化作用のある美白化粧品を使ったり、食べ物を積極的に摂取することがおすすめです。フィトケミカルと呼ばれるものやビタミン類、ミネラルなどを積極的に摂取し、身体の内側からケアを行っていくことが大切です。

魚やオリーブオイルなどに多く含まれる「不飽和脂肪酸」は、動脈硬化や心筋梗塞の予防などの効果がある一方で、摂取しすぎると過酸化脂質を増やしてしまう物質でもあります。

もちろんある程度の摂取は必要となりますが、過酸化脂質を増やさないためにも摂りすぎには注意しましょう。

過脂化脂質によるシミは、結局のところ紫外線を浴びてメラニンが生成されると発生します。なのでもちろん、紫外線対策もしっかりと日頃から行っておく必要があるでしょう。

季節や天気を問わず、屋外に出るときはしっかりと紫外線対策をし、シミを防ぐようにしましょう。特に春先はまだ紫外線対策が甘い人が多いですが、真夏と同じくらいの紫外線が降り注いでいるので要注意です。

シミの原因の一つである過脂化脂質について、過脂化脂質とはなんなのかということや過脂化脂質によるシミを作らないための対策などを紹介してきました。

一度できたらかなり頑固なシミになってしまう過脂化脂質、しっかりと身体の外側からも内側からもケアをし、シミ知らずに美しい肌を手に入れましょう。